黄精飴(読み)おうせいあめ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「黄精飴」の意味・わかりやすい解説

黄精飴
おうせいあめ

岩手県盛岡市、長沢屋の名代菓子で求肥(ぎゅうひ)の一種近江(おうみ)国(滋賀県)長沢から盛岡にやってきた重吉という男が、「不老長寿黄精飴」の看板を出したのは1853年(嘉永6)であった。黄精飴の甘味ユリ科の多年草アマドコロ球根から採取される。これを水飴とともに蒸した白玉粉に加えて練り固めたもので、すりおろしたジネンジョ(自然薯)のように素朴な色合いをもつ菓子である。黄精飴と名づけたのは、アマドコロに「笑草(えみぐさ)」の別名があり、強精の意を含ませたもの。野趣に富み、味にくせがないので茶席にも用いられる。

[沢 史生

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「黄精飴」の解説

黄精(おうせい)飴

岩手県盛岡市、長沢屋が製造・販売する銘菓。ユリ科の多年草アマドコロの地下茎から取りだした煎汁「黄精」を砂糖、飴、餅粉に混ぜた求肥菓子。

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