精選版 日本国語大辞典 「黒餅」の意味・読み・例文・類語 こく‐もち【黒餠・石持】 〘 名詞 〙① 紋所の名。餠に似た黒い円形で、中に模様のないもの。筑前福岡藩主黒田氏の家紋。のちに、音が「石持」と同じところから「知行を持つ」ことになる瑞祥的意義をもつとされた。[初出の実例]「金のあげはのてうのはと、あさぎのこくもちのさし物」(出典:三河物語(1626頃)三)② 衣類などで、定紋を描くべき部分を丸く白抜きにして染めあげたもの。必要に応じて任意の紋をその中に上絵して用いる。[初出の実例]「浅黄の七つ星小紋に黒餠(コクモチ)着(きる)物は」(出典:浮世草子・日本永代蔵(1688)五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例