イギリスの女流小説家シュウェルAnna Sewell(1820―1878)の動物物語。1877年発表。ブラック・ビューティとよばれる美しいウマが、大地主の馬車用のウマから貸し馬車ひきのウマ、辻(つじ)馬車のウマと転々し、最後にやさしい飼主のところで余生を送るまでを、ウマ自身が語る形式で描いた物語。流転の生涯が物語に豊かな起伏を与え、わかりやすい文体で感動的なエピソードが次々に語られる。動物の哀れさが読者の同情をよび、動物愛護運動に大きな影響を与えたことでも有名である。作者のシュウェルは、イングランド東部に生まれ、経済的に多少浮沈はあったが幸福な家庭に育つ。14歳のとき足をくじいて、それが一生治らず、この作品を書き始めた50歳のころは病がちで、7年かかって作品を完成後まもなく没した。
[神宮輝夫]
『土井すぎの訳『黒馬物語』(岩波少年文庫)』
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
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