黒馬物語(読み)クロウマモノガタリ(その他表記)Black Beauty

デジタル大辞泉 「黒馬物語」の意味・読み・例文・類語

くろうまものがたり【黒馬物語】

原題Black Beautyシューエルの児童文学作品。1877年発表。美しい黒馬が、波乱万丈のすえ心優しい飼い主のもとにたどり着くまでを、主人公の馬の視点から描く。動物愛護運動にも影響を与えた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「黒馬物語」の意味・わかりやすい解説

黒馬物語
くろうまものがたり
Black Beauty

イギリスの女流小説家シュウェルAnna Sewell(1820―1878)の動物物語。1877年発表。ブラック・ビューティとよばれる美しいウマが、大地主の馬車用のウマから貸し馬車ひきのウマ、辻(つじ)馬車のウマと転々し、最後にやさしい飼主のところで余生を送るまでを、ウマ自身が語る形式で描いた物語。流転生涯が物語に豊かな起伏を与え、わかりやすい文体で感動的なエピソードが次々に語られる。動物の哀れさが読者の同情をよび、動物愛護運動に大きな影響を与えたことでも有名である。作者のシュウェルは、イングランド東部に生まれ、経済的に多少浮沈はあったが幸福な家庭に育つ。14歳のとき足をくじいて、それが一生治らず、この作品を書き始めた50歳のころは病がちで、7年かかって作品を完成後まもなく没した。

神宮輝夫

『土井すぎの訳『黒馬物語』(岩波少年文庫)』

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デジタル大辞泉プラス 「黒馬物語」の解説

黒馬物語

イギリス制作のテレビドラマ。原題は《The Adventures of Black Beauty》。放映はITV局(1972~1974年)。アンナ・シューエルの同名児童文学のテレビシリーズ化。第2シーズンは『新黒馬物語』として放映された。

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