人形手(読み)ニンギョウデ

デジタル大辞泉 「人形手」の意味・読み・例文・類語

にんぎょう‐で〔ニンギヤウ‐〕【人形手】

唐子からこ人形の模様を染めだした上等の更紗サラサ、または、印伝の染め革。
中国、明代の青磁茶碗の一。多く内側に人物模様を型押ししてある。

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精選版 日本国語大辞典 「人形手」の意味・読み・例文・類語

にんぎょう‐でニンギャウ‥【人形手】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 唐子(からこ)人形の模様を染め出した上等のサラサ、または唐子人形の模様を絵付けした陶器
    1. [初出の実例]「次に云畳に坊主縁といふを野郎だたみといふもおかし 是は人形手歟」(出典:随筆・嬉遊笑覧(1830)二下)
  3. 革の名。紫色・鼠色・栗色・金色などの地に、鉄の型で人物などを打ち出して彩色した皮革
    1. [初出の実例]「古渡の緒〆に紅の濃い人形手(ニンギャウテ)金革(きんかは)のかます」(出典腕くらべ(1916‐17)〈永井荷風〉一八)
  4. 中国明代、華南で製造された青磁で、鉢の内側に人物の文様を型押しで現わした特殊な形式のもの。また、その系統の青磁を総称していう。

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