八島(山口県)(読み)やしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「八島(山口県)」の意味・わかりやすい解説

八島(山口県)
やしま

山口県最南端、伊予灘(いよなだ)に浮かぶ島。熊毛(くまげ)群島の一つで熊毛郡上関(かみのせき)町に属す。上関港から南へ11キロメートル、1日3往復の定期船がある。3島が砂州(さす)でつながったひょうたん形の島で、面積4.17平方キロメートル、最高点の西山は279メートル。中世は京都の賀茂別雷(かもわけいかずち)神社の荘園(しょうえん)、近世は長州藩上関宰判(さいばん)の1島1村で大島郡に属す。天保(てんぽう)年間(1830~1844)には九州鯨組へ100人の出稼ぎ者があり、また第二次世界大戦前からハワイ移民の島として知られた。古くから牧牛が行われていたが、現在は行われていない。夏は北部の古浦(ふるうら)付近がキャンプ場となり遊漁客が多い。人口54(2009)。

三浦 肇]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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