円教寺跡(読み)えんきようじあと

日本歴史地名大系 「円教寺跡」の解説

円教寺跡
えんきようじあと

平安時代中期に建立された四円しえん寺の一。「百錬抄」天喜三年(一〇五五)一〇月二五日条に「供養円教寺新堂、題号円乗寺」とあり、四円寺の一の円乗えんじよう寺は当寺の新堂として建立されており、両者は近接していたとみられる。所在地は現京都市右京区の谷口円成寺たにぐちえんじようじ町・同花園円成寺はなぞのえんじようじ町辺りと思われるが、確かでない。一条天皇の御願寺で、長徳四年(九九八)正月二二日に落慶供養が行われた(扶桑略記)。供養導師は京都仁和寺の寛朝(仁和寺本「仁和寺諸院家記」)。ただし「小右記」同三年二月二二日条に円教寺とみえ、大宰府所進の絹がこれ以前より当寺の会料に充てられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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