芋井郷(読み)いもいごう

日本歴史地名大系 「芋井郷」の解説

芋井郷
いもいごう

和名抄」高山寺本に「芋井」と記し、「伊毛為」と訓じ、流布本には「竿井」と記し、「伊曾井」と訓じている。「日本地理志料」は「按諸本作伊曾井誤、今依高山寺本之」と記して「伊毛為」が正しいとする。「和名抄諸国郡郷考」「大日本地名辞書」「信濃地名考」「上水内郡誌」など、いずれもこれと同様の見解をとっているので「いもゐ」と呼称されたものと推定する。

中世末、元亀元年(一五七〇)九月一日の仁科文書に、武田信玄が、水内郡飯綱大明神に寄進した社領の中に「拾壱貫五百、南郷之内伊毛井村在家梨窪山共」とあり、天正一〇年(一五八二)七月一三日上杉景勝が島津淡路守に出した朱印状案(覚上公御代御書集)の中にも、「七拾五貫文、葛山領芋井分」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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