113番元素の発見(読み)113ばんげんそのはっけん/ひゃくじゅうさんばんげんそのはっけん(その他表記)discovery of 113th element

知恵蔵 「113番元素の発見」の解説

113番元素の発見

113番元素は2004年7月23日、理化学研究所(日本)で発見され、質量数は278である。実験は原子番号83、質量数209のビスマス^209^Biの原子核に原子番号30、質量数70の亜鉛^70^Znの原子核を衝突させた結果、原子核融合を起こして高温の^279^113原子核が生成し、これは速やかに中性子1個を放出して冷却され、目的とする原子番号113、質量数278の原子核^278^113を1個合成することができた。生成した^278^113の原子核は0.0003秒の半減期アルファ崩壊を4回繰り返して起こし、既に知られているドブニウム^262^Dbになった。理研では2度、実験に成功しているが、命名権はまだ与えられていない。

(市村禎二郎 東京工業大学教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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