日本の自動車技術240選 「12T」の解説
12T(TGP)(希薄燃焼エンジン)
製作(製造)年1976
製作者(社)トヨタ自動車(株)
資料の種類量産品
現状保存・非公開
型式12T
種類ガソリンエンジン
会社名トヨタ自動車(株)
用途51年排出ガス対応
搭載車種カリーナ、カローラ
製作開始年1976
製作終了年1978
シリンダ配列・数直列4気筒
サイクル/冷却方式4/水冷
弁型式/数OHV/
燃焼室半球形
総排気量1588cc
内径×行程85.0×70.0mm
圧縮比8.5
質量(重量)141kg
最高出力85PS/5400rpm
最大トルク12.5kgm/3400rpm
燃料消費率17.5km/L
吸気系クロスフロー式
排気系クロスフロー式
エピソード・話題性均質希薄混合気を吸入し、副燃焼室と噴口およびプラグの配置など適度なレイアウトにより、着火性能を飛躍的に向上させた他社に例を見ない独自の希薄燃焼方式。
特徴均質希薄混合気を使用した希薄燃焼方式により、触媒なしで51年排出ガス規制に適合。 TGPという副燃焼室を設け、点火プラグは主燃焼室とTGPをつなぐ噴口の部分に位置させ、圧縮行程中に発生するフレッシュな混合気の流れのなかで点火する。 TGP内には非常に強い流れが存在するために、TGP内の混合気は速く燃焼し、主燃焼室内に向かって強い噴流火炎となって現れ、これによって均質かつ希薄な混合気を早くかつ安定して燃焼させる。
参考文献戸田忠秀、野平英隆、許斐敏明、石山忍「トヨタ希薄燃焼エンジン(12T)の燃焼解析」トヨタ技術第26巻第2号 昭和51年10月三田省吾、小西正巳、中村徳彦、大野栄嗣、梅花豊一「トヨタ希薄燃焼エンジンの燃焼特性」トヨタ技術第26巻第3号 昭和51年12月
その他事項 :希薄燃焼エンジン;過給:自然吸気;バルブタイミング:吸入(開8°、閉50°)、排気(開55°、閉3°); :燃焼制御方式(触媒なし); :均質混合気吸気; :副燃焼室(吸気弁なし); :2バレルキャブレタ(アイドルリミッタ付); :2極接地式点火プラグ; :排気マニホールド(二重構造保温タイプ); :点火時期制御装置(TCS);減速時制御装置:ミクスチャコントロール、スロットルポジショナ; :ブローバイガス還元装置(PCV)クローズド;燃料蒸発ガス抑止装置:キャニスタ; :2ウェイクランクケースベンチレーション;CO:2.01g/km(最高規制値)2.7g/km;HC:0.12g/km(最高規制値)0.39g/km;Nox:0.57g/km(最高規制値)1.2g/km;最高速度:160km/h;登坂能力:0.64tanθ;
出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報