レイアウト(読み)れいあうと(英語表記)layout

翻訳|layout

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レイアウト」の意味・わかりやすい解説

レイアウト
れいあうと
layout

地取り、配置割付けなどと訳される。デザイン活動一般においては、特定の平面上に構成要素の個々を美的かつ効果的に配列し配置するという行為を意味する。建築設計、造園設計、インテリア・デザイン、ディスプレー・デザインなどの領域において用いられる際のレイアウトという概念は、おおむねこれにあたる。グラフィック・デザインにおいては、レイアウトという作業が、その中枢をなす。グラフィック・デザインのレイアウト作業は、特定の紙面上に、文字群と画像群とを、完成時の仕上がりを想定しつつ美的かつ効果的に配置することである。具体的には、各種の図版原稿の配列を考え、大小関係を勘案しつつ個々の位置関係を定め、見出し小見出し本文などの文字の大小関係や位置関係をも定めてゆく。その際、全体的に有機的な連関を形づくるよう配慮することも不可欠である。レイアウトでは、タイポグラフィやイラストレーションに関する理解力が必須(ひっす)であるが、また、版下、製版、印刷、製本断截(だんさい)などについての技術的知識も看過しえない。

[武井邦彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レイアウト」の意味・わかりやすい解説

レイアウト
layout

決められた空間のなかに目的に合せてものを効果的に配置すること,およびその技術をいう。 (1) 本来の意味は庭園,建築などの全体の構成配置の設計プランをいう。 (2) 新聞,雑誌などの割付け,紙面のまとめ。 (3) グラフィック・デザインでは宣伝広告,編集出版における意思伝達の手段として各種要素を限られたスペースのなかに美的,効果的に配置すること,またその技術をいう。 (4) 工場計画では製品を望ましい費用,品質,数量,時間で生産するため,工場の生産要素を経済的,技術的に調査,検討し,最適な組合せの計画,決定および設計をすること。特に機械,動力・付帯設備,作業者の配置や作業場所,運搬方法の決定などを中心にして,その実施に際しては能率性の観点から移動距離の最小化,材料・製品の流れの最適化,スペースの有効利用,将来の生産計画の変更に対する配慮,安全性の確保,費用の最小化などが重要な基準になる。

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