7つの習慣(読み)ななつのしゅうかん

知恵蔵 「7つの習慣」の解説

7つの習慣

米国のビジネス思想家で経営コンサルタント、スティーブン・R・コヴィー(1932~2012)作のビジネス書。1989年に米国で『The 7 Habits of Highly Effective People』が出版され、その後40カ国語以上に翻訳されている。販売部数は全世界で3000万部を突破。日本では、96年12月にジェームス・スキナーと川西茂が同書を翻訳した『7つの習慣 成功には原則があった! 個人、家庭、会社、人生のすべて』がキングベアー出版から発売され、180万部を超えるベストセラーとなった。ビジネス書や自己啓発本として会社経営者を始め、多くのビジネスマンバイブルとなっている。また、同出版社からはコヴィーのメッセージCD付きや来日記念講演DVD付きなど、シリーズ本も多数出版されている。
「7つの習慣」とは、仕事や家庭を始め人生における成功には法則があるとして、コヴィーが「成功者が身に着けている習慣」を七つに分類したもの。「第1の習慣」として「主体的である」、「第2の習慣」として「終わりを思い描くことから始める」、「第3の習慣」として「最優先事項を優先する」、「第4の習慣」として「Win-Winを考える」、「第5の習慣」として「まず理解に徹し、そして理解される」、「第6の習慣」として「シナジー(相乗効果)を創り出す」、「第7の習慣」として「刃を研ぐ(=自分磨き)」が挙げられている。
2013年10月には、『7つの習慣』をマンガ化した『まんがでわかる7つの習慣』が宝島社から発売された。マンガは小山鹿梨子作、監修フランクリン・コヴィー・ジャパン。バーテンダーを目指して修業を始めた23歳の女性が主人公として描かれ、『7つの習慣』によって生き方や考え方に少しずつ変化が現れてくるというストーリーになっている。14年5月時点で65万部を突破するなど、経営者だけでなく広く若い女性にも読まれ、こちらもベストセラーとなっている。
スティーブン・R・コヴィーは、147カ国で展開する巨大ビジネスコンサルタント企業「フランクリン・コヴィー」社の共同創設者。米国「タイム」誌が選ぶ「世界で最も影響力のあるアメリカ人25人」の一人にも選ばれた。著書に『第3の案』『子どもたちに「7つの習慣」を』他、ベストセラー多数。

(松岡理絵  フリーランスライター / 2014年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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