ストーリー(英語表記)story

翻訳|story

デジタル大辞泉 「ストーリー」の意味・読み・例文・類語

ストーリー(story)

物語。話。
小説・演劇・映画などの筋。筋書き。
[類語]物語はなし叙事お話作り話虚構説話小説口碑こうひ伝え話昔話民話伝説言い伝えコントサーガショートショートテールナラティブヌーベルノベルノベレットフィクションロマンロマンス

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精選版 日本国語大辞典 「ストーリー」の意味・読み・例文・類語

ストーリー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] story )
  2. 物語。お話。また、事柄・事件の内容。
    1. [初出の実例]「それはさうと、肝腎のストリイ〔はなし〕がどうかなってしまふた」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一〇)
    2. 「正確なデータ、どこからつつかれても間違いのないデータ、そのためストーリー(記事)が面白くなくなってもちっともかまわない」(出典:鉛筆ぐらし(1951)〈扇谷正造〉新聞学校カリキュラム)
  3. 小説・演劇・映画などの筋。筋書き。筋のはこび。〔音引正解近代新用語辞典(1928)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ストーリー」の意味・わかりやすい解説

ストーリー
Storey, David

[生]1933.7.13. ウェークフィールド
[没]2017.3.26. ロンドン
イギリスの小説家,劇作家。フルネーム David Malcolm Storey。言語の伝達性と行動性を解体することにより,現代生活の孤独や疎外感を描いた。義務教育終了後の 17歳で,リーズラグビー・リーグ・クラブに入団するとともにロンドンの美術学校の奨学金を得た。その後,ラグビーと美術の両立が難しくなり,クラブに契約金の 4分の3を払い戻して退団した。1960年にラグビーのプロ選手の生活を描いた "This Sporting Life"で小説家としてデビュー。この作品は 1963年にリンゼーアンダーソン監督により『孤独の報酬』のタイトルで映画化された。そのほかの作品に,『サヴィルの青春』Saville(1976,ブッカー賞),"A Prodigal Child"(1982),"Thin-Ice Skater"(2004)など。劇作家としての代表作は,強度の神経症になった教師を描いた『アーノルド・ミドルトンの回復』The Restoration of Arnold Middleton(1966),親子の断絶を描いた『祝う』In Celebration(1969,映画化 1974)と『請負師』The Contractor(1969),精神病院らしい場所における男女 4人の老人の対話からなる『ホーム』Home(1970),セミプロのラグビー・チームの更衣室を舞台にした『更衣室』The Changing Room(1971),"The March on Russia"(1989)などがある。

ストーリー
Story, Joseph

[生]1779.9.18. マーブルヘッド
[没]1845.9.10. ケンブリッジ
アメリカの法律家。 1811年 32歳の若さで合衆国最高裁判所判事となり (1845まで) ,J.マーシャルと並んでアメリカ法史に残る名裁判官であって,ハーバード大学教授もつとめた (29~45) 。法の各部門にわたり多くの研究を著わし,英米国際私法の基礎をつくった。主著"Bailments" (32) ,"On the Constitution" (33) ,"The Conflict of Laws" (34) ,"Equity Jurisprudence" (36) ,"Equity Pleadings" (38) 。

ストーリー
Story, William Wetmore

[生]1819.2.12. マサチューセッツ,セイレム
[没]1895.10.7. バロムブロザ
アメリカの彫刻家文学者。 1838年ハーバード大学を卒業後,法律家の父ジョゼフのもとで法律を学んだが,彫刻家になることを決意して 56年ローマに渡り,その生涯をこの地で過した。代表作は 62年ロンドンの美術展に出品した『クレオパトラ』。彼はまた文学者として詩,論文,父の伝記など多くの著作を残した。

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改訂新版 世界大百科事典 「ストーリー」の意味・わかりやすい解説

ストーリー
Joseph Story
生没年:1779-1845

アメリカの法律家。合衆国連邦最高裁判所判事およびハーバード・ロー・スクール教授を歴任し,研究面でもアメリカ法の主要な分野で多大の功績をのこした。とくにその《法抵触論釈義》(1834)はアメリカにおいてはもとよりサビニーやフランスのフェリックス(1791-1853)を通してヨーロッパにも影響を与えた。サビニーおよびイタリアのマンチーニ(国際法の基礎ならびに国家統一の核として民族性の理念を提唱したことで著名)と共に近代国際私法学の形成に貢献した三大学者の一人とされる。その論の基本原理は,オランダのU.フーベルス(1636-94)の立場をほぼそのまま受容し,近世以降のヨーロッパの理論をも幅広く吸収したうえで英米の判例を整序・体系化した普遍主義的な国際私法論であり,アメリカではJ.ビール(1861-1943)の《法抵触論》(1935)が著されるまで1世紀にわたってその権威を独占してきた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストーリー」の意味・わかりやすい解説

ストーリー
すとーりー
David Malcolm Storey
(1933― )

イギリスの小説家、劇作家。西ヨークシャー州の炭鉱町炭坑夫の子として生まれる。誕生の地の風土や社会背景、その後の経歴が作品の世界に色濃く投影されている場合が多い。長編小説『スポーツ生活』(1960。マクミラン小説賞受賞)で小説家として出発。重厚な本格小説『救われざる者たち(ラドクリフ)』(1963)、自伝的ビルドゥングス・ロマン(教養小説)『サビル』(1976。ブッカー賞受賞)、『放蕩息子(ほうとうむすこ)』(1983)などのほか、戯曲の代表作として『請負業者』(1969)、『ホーム』(1970)、『農場』(1973)、『若き日々』(1980)など。

[大場建治]

『橋口稔・海老根宏訳『救われざる者たち』(1979・集英社)』『橋口稔訳『サヴィルの青春』(1983・集英社)』『大場建治訳『デイヴィッド・ストーリー戯曲集』(1986・新水社)』

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知恵蔵 「ストーリー」の解説

ストーリー

ストーリーは、英語のhistoryの語源であるラテン語のhistoriaに由来し、作者によって読者に提示される物語の流れ全体を指す。一方、しばしば「筋」と訳されるプロットとは、物語中の主要な出来事及びその配列のことで、アリストテレスが『詩学』でミュトス(mythos)と呼んだものに等しい。E.M.フォスター『小説の諸相』(1927年)の定義を援用すれば、ストーリーが時間順に配置された出来事であるのに対して、プロットは作者によって因果関係に基づき再配置された出来事、ということになる。推理小説であれば、まず誰が殺されて、容疑者は誰で、次に2番目の殺人があって、と連続していくのがストーリー、探偵による謎解き、種明かしの部分はプロットということになる。読者は常にストーリーの流れをたどりつつ、作者の仕組んだプロットを読み取ろうとしている。

(井上健 東京大学大学院総合文化研究科教授 / 2007年)

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