シナジー(読み)しなじー(その他表記)Synergy

デジタル大辞泉 「シナジー」の意味・読み・例文・類語

シナジー(synergy)

筋肉などの共動作用。または、薬品などの相乗作用
経営戦略で、各部門の相乗作用を活用した効果として利益を生みだすこと。

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精選版 日本国語大辞典 「シナジー」の意味・読み・例文・類語

シナジー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] synergy ) 全体的効果に大きく寄与するために行なわれる共同作用、共同活動。元来は生理・生物学用語で筋肉の共同作用をさす語だが、一般に「1+1」を「3」にするような相乗作用をもたらす協力、共同をいう。「販売シナジー」

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知恵蔵 「シナジー」の解説

シナジー

シナジーは部分の総和+αのプレミアムが産み出される相乗効果のことであり、その源泉は相互補完関係など多岐にわたる。このシナジーの獲得目的として多角化を中心とした事業多様化が図られてきた。しかし、当初意図とは逆に、シナジー効果は得られず、むしろ経営成果にマイナス効果が発生する事態が生じる。これがシナジーとは逆のアナジーと呼ばれるもので、経営の相乗効果であるシナジー効果を求める以上に、この経営の相互マイナス効果であるアナジーを回避することの重要性が認識されてきている。

(高橋宏幸 中央大学教授 / 2008年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シナジー」の意味・わかりやすい解説

シナジー
synergy

本来生理学の用語で,2つ以上の筋肉,神経,刺激,薬物などが協働的に作用して,相乗的な効果を生むこと。転じて企業活動における職能分担,いわゆる分業および専門化が個々の活動の合計以上の相乗効果を生むことをいう。たとえば一つの企業がそれまで別々に使用していた2つの技術を組合せて新製品を生み出せば技術上のシナジーが得られたことになる。また,複数の企業が提携してそれぞれの得意分野を組合せたシナジー効果をねらうこともある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シナジー」の意味・わかりやすい解説

シナジー
しなじー
synergy

元来は、全体的効果に寄与する共同・協力・合成の作用(たとえば1+1→3のようになる作用)をさす一般語。1960年代から経営学用語となり、特定生産資源の多面的利用によるシナジー効果の追求が、経営戦略について問題にされるようになった。その種類には、販売、操業、投資、管理の各シナジーがあって、たとえば、複数製品を単一流通経路で販売できれば、販売シナジーが生じる。

[森本三男]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「シナジー」の解説

シナジー

複数の企業が連携したり共同で運営を行うことで、単独で行動するよりも大きな結果を出すこと。企業が合併あるいは買収する際に、求められる目的として、シナジー効果をよく挙げる。企業の合併・買収(M&A)以外にも、企業同士が事業提携を交わす際にシナジー効果を求めることが多い。2006年3月にUSENの宇野康秀社長個人がライブドア株式を買った際にも「シナジー効果を出していきたい」と発言している。

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