アルマイト

百科事典マイペディアの解説

アルマイト

アルミニウム製品を陽極としシュウ酸溶液中で電解,表面に酸化被膜を生成させる表面処理法,またはその製品。1920年代に理化学研究所が開発,1927年には理研傘下の会社で製品化された。アルミニウムの耐食性を増し,美的効果もあるのでなべ,釜,弁当箱などアルミニウム器物に多用。クロム酸,硫酸を用いて処理する方法も行われる。

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世界大百科事典 第2版の解説

アルマイト【alumite】

アルミニウムおよびその合金を陽極酸化して表面に多孔性の皮膜を生成させ,これに封孔処理をして化学的に安定な皮膜を与える金属表面処理法,もしくはこの処理を施された製品をいう。もともとはシュウ酸水溶液処理で得られる黄色の自然発色皮膜につけられた登録商標であるが,現在はアルミニウム陽極酸化処理法の代名詞として慣用されている。封孔処理とは,皮膜が多孔性であると耐食性などの表面性質が劣るので,この孔を封ずる処理のことで,加圧水蒸気もしくは少量の薬品を加えた沸騰水による処理が行われる。

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大辞林 第三版の解説

アルマイト

Alumite〕
アルミニウムの表面を、電解法などによって酸化させて酸化物の膜を作り、腐食しにくくしたものの商標名。耐食性・硬さ・耐耗性・耐熱性が向上し、光沢が保持される。台所用品をはじめ多くのアルミニウム製品に利用される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アルマイト
あるまいと
Alumite

アルミニウム上に耐食性に富む陽極酸化皮膜をつけたものの商品名。1923年(大正12)に日本の理化学研究所の鯨井恒太郎(くじらいつねたろう)、植木栄(うえきさかえ)によってシュウ酸法陽極酸化処理が発明されたのが最初である。アルマイトという名称は、このシュウ酸法が工業化されたときにつけられた登録商標であるが、今日では陽極酸化処理によって耐食性酸化皮膜をつけたアルミニウムの代名詞になっている。
 アルミニウムをシュウ酸、硫酸などの酸溶液中で陽極にして電解すると、表面には、多孔質ではあるが電気絶縁性の大きい酸化皮膜が形成される。多孔質の状態の皮膜は防食能力に乏しいので、次に加圧水蒸気中あるいは沸騰蒸留水中で封孔処理を行い、緻密(ちみつ)で著しく高い防食能力のものとする。厨房(ちゅうぼう)用品、建材のほか工業用品にも広く用いられる。[杉本克久]

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