化学辞典 第2版 「SE型反応」の解説
SE 型反応
エスイーガタハンノウ
SE type reaction
求電子試薬による求電子置換反応(electrophilic substitution reaction)の略称.SN 型反応の場合と同様に,SE1型およびSE2型の区別が可能であるが,全体としての反応次数は複雑なものが多い.グリニャール試薬や有機リチウム化合物など有機金属化合物に対する反応が典型的なもので,置換反応に伴って立体配置は保持されることが多い.しかし,溶媒やカルボアニオンの構造により,立体配置は必ずしも保持されるとは限らない.SE 型反応の例は芳香族置換反応にもっとも多くみられ,SEAr(芳香族求電子置換反応)として分類されることがある.SEAr反応には,ニトロ化,ハロゲン化,スルホン化,フリーデル-クラフツ反応などがある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報