AFTA(読み)あふた(英語表記)ASEAN Free Trade Area

日本大百科全書(ニッポニカ) 「AFTA」の意味・わかりやすい解説

AFTA
あふた
ASEAN Free Trade Area

ASEAN(アセアン)自由貿易地域。1993年1月に発足。ASEAN(東南アジア諸国連合)域内の経済協力推進のため1992年1月の首脳会議で設置に合意。各国が相互に関税障壁を削減し、域内の貿易、投資を拡大させるのが目的である。具体化のため1993年1月からCEPT(共通有効特恵関税)制度を創設。工業製品、農産加工品、資本財の実効関税を5%以下に削減することを目標にしている。目標年次は2003年だったが、1998年12月のハノイ首脳会議で経済危機への対応としてAFTAの完全実施目標を2002年に前倒し、2000年(ベトナムは2003年、ラオスミャンマーは2005年)までに対象品目9割の関税を5~0%に引き下げることで合意、1999年9月のAFTA閣僚評議会で主要6か国は2015年に、後発加盟4か国は2018年を目標に関税ゼロとすることを決めた。

大井 誠]

 2003年1月、CEPT枠の関税を5%以下にするという目標から、関税撤廃へと、より進めることになった。主要国は2010年まで、残りの国は2015年までにすべての輸入関税の撤廃を目標とした。物品貿易、サービス貿易、投資分野の自由化が進んだことから、2015年12月、ASEAN経済共同体(AEC)の創立を宣言した。

[編集部]

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