B-1グランプリ(読み)びーわんぐらんぷり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「B-1グランプリ」の意味・わかりやすい解説

B-1グランプリ
びーわんぐらんぷり

日本各地で評判の料理や名物料理などを持ち寄り、競い合いながら、地域をPRすることで、各地域への来訪客を増やして地域活性化につなげることを目ざすイベント。正式名称は、「ご当地グルメでまちおこしの祭典B-1グランプリ」。「B-1」は地域ブランド(brand)の「B」と全国一の「1」を組み合わせた造語である。一般社団法人ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会(通称、愛Bリーグ)と開催地の実行委員会が共催している。「B-1グランプリ」およびイベントの正式名称は、愛Bリーグの登録商標である。

 出展者は来場者に出品料理を有料で食べてもらい、来場者は入場の際に渡された1膳(ぜん)の割箸(わりばし)を、地域PRパフォーマンスや出展者の対応なども含めて評価し、もっとも気に入った出展者に投票する。開期中に投票された箸の合計の重量順位が決定され、1位から10位まで発表される。

 第1回大会は、2006年(平成18)に八戸(はちのへ)市(青森県)で開かれた。地元名物としてせんべい汁をPRしようと考えた八戸せんべい汁研究所がイベントを主催し、全国から10団体が集まり、ゴールドグランプリ(1位)は富士宮(ふじのみや)市(静岡県)が受賞した。第2回大会は、第1回グランプリを受賞した富士宮市で現主催者のもとで開かれ、21団体が参加。来場者は25万人を突破し、一気に日本有数の食のイベントとして知られるようになった。グランプリを受賞した地域では観光客や料理の売上げが急増しており、全国で販売されるB-1グランプリ公認商品やグッズの売上げもあわせると、経済効果は数十億円に達するとの見方もある。

[編集部]

資料 ゴールドグランプリ受賞団体
第1回八戸大会(2006年) 富士宮やきそば学会(静岡県富士宮市)
第2回富士宮大会(2007年) 富士宮やきそば学会(静岡県富士宮市)
第3回久留米(くるめ)大会(2008年) 厚木(あつぎ)シロコロ・ホルモン探検隊(神奈川県厚木市)
第4回横手大会(2009年) 横手やきそばサンライ'S(秋田県横手市)
第5回厚木大会(2010年) 甲府とりもつ煮でみなさまの縁をとりもつ隊(山梨県甲府市)
第6回姫路(ひめじ)大会(2011年) ひるぜん焼そば好いとん会(岡山県真庭(まにわ)市)
第7回北九州大会(2012年) 八戸せんべい汁研究所(青森県八戸市)
第8回豊川(とよかわ)大会(2013年) 浪江焼麺(なみえやきそば)太国(福島県双葉郡浪江町)
第9回郡山(こおりやま)大会(2014年) 十和田バラ焼きゼミナール(青森県十和田市)
第10回十和田大会(2015年) 熱血!!勝浦(かつうら)タンタンメン船団(千葉県勝浦市)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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