鱗翅(りんし)目幼虫(ガやチョウの幼虫で、俗に毛虫、イモムシ、シャクトリムシ、ハマキムシなどという)を軟化致死させる伝染病の病原細菌であるバチルス・チューリンゲンシスBacillus thuringensisの略語。天敵細菌の一種。アメリカでは牧草地のマメ科牧草を害するモンキチョウの防除に実用化されている。日本では、1947年(昭和22)アメリカシロヒトリの侵入以来、この毛虫の街路樹での防除用としてBTの輸入使用が検討されたが、養蚕地帯への蔓延(まんえん)を恐れて実用化が遅れた。現在はBTの生芽胞(せいがほう)を含む製剤(「ダイポール」「チューリサイド」など)と、生菌の産生する結晶毒素(約20個のアミノ酸からなるタンパク質を製剤化した「トアローCT水和剤」)が市販されている。BTは、1911年にドイツのチューリンゲンで発見されたが、その後の文献調査により、石渡繁胤(いしわたしげたね)(1868―1941)博士が1901年(明治34)にカイコの卒倒病の病原菌として分離し、バチルス・ソットーBacillus sottoと命名した菌と同一種であることが判明した。
[村田道雄]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
「バシサーモグラフ」のページをご覧ください。
出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報
…BTと略称し,自記水温水深計と訳す。航走中の観測船からワイヤで降ろし,約300m深度までの海水温を水圧とともに機械の内部にあるガラスなどに連続的に記録させる測器で,1938年にアメリカのスピルハウスA.F.Spilhausによって考案された。…
…ただしこの防錆紙は鉄鋼以外には効果がない。銅および銅合金の変色防止用としてはベントリBT(ベンゾトリアゾールの略称)が代表的である。水溶液環境の鉄鋼の防錆には亜硝酸塩,ケイ酸塩,ポリリン酸塩などの無機質のものや,アミン類,オキシ酸類などの有機質のものが使われる。…
※「BT」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新