BTO方式は、顧客から注文(Order)を受けてからPCを組み立てて(Build)出荷する販売方式。工場で製品を生産し、顧客の注文を受けて出荷する従来の販売方法では、ユーザーのニーズに合わせて、CPUやハードディスク、メモリーなどの構成が異なる数種類のモデルをラインアップしておき、かつ、製品の在庫量が必要以上に増えないように(在庫が増えるということは、それをプールしておく場所が必要ということで、コストアップに直結する)顧客の購買動向を的確に予測して、生産を調整しなければならなかった。BTO方式は、主にダイレクトマーケティング(通信販売)を展開するPCメーカーで採用されている。具体的には、ベースとなる部品(シャーシ、マザーボード、CPU、メモリー、ハードディスクなど)を用意しておき、顧客の要望に沿った構成で部品を組み上げて出荷することになる。これにより、完成品の在庫を持つことなく、ユーザーのニーズにきめ細かく対応することが可能となる。この方式を採用しているメーカーとしては、DellやGateway 2000、エプソンダイレクトなどが有名(通信販売ではないが、Unisysも「BTCO(Build To Customer Order)」という呼び方で、同方式の採用を開始した)。