知恵蔵 「Chromecast」の解説
Chromecast
ライバル製品には、アップル社の製品「AppleTV」があるが、AppleTVは、グーグル社の基本ソフト(OS)「Android」を搭載した製品に対応していないのに対し、Chromecastは当然ながら、グーグル社の製品である「Android2.3」以降を搭載したスマートフォンやタブレットに対応している。更に、マイクロソフト社のOS「Windows7」以降を搭載したパソコンなどで利用可能であるばかりか、アップル社のOS「iOS6」以降のiPhoneやiPad、「OSX10.7」以降のパソコンでも利用することができる。価格も4200円(税別)と、AppleTVの9800円(税別)より安い。また、Chromecastは、幅35ミリ、奥行き72ミリ、高さ12ミリと小さく、かつ重量が34グラムと軽量だ(AppleTVは、幅98ミリ、奥行き98ミリ、高さ23ミリ、重量272グラム)。
基本的な使い方としては、テレビのHDMI端子に接続するだけ。初回のみテレビ画面に設定(セットアップ)の案内が表示されるので、Chromecast経由でテレビに接続させたいスマートフォンやタブレット、パソコンなどの使用機器にChromecast専用アプリをインストールする。
Chromecastとスマートフォンやタブレット、パソコンなどの使用機器は、専用アプリ経由でWi-fi接続される。設定が完了すれば、Chromecast対応の使用機器側の動画アプリを、テレビでも見ることができる。例えば、使用機器側に存在するYouTubeのアプリを起動すれば、テレビでもYouTubeを見ることが可能になるのだ。この際、テレビでYouTubeなどの動画を再生させたまま、使用機器側では、別のアプリを起動して利用することもできるため、2画面で、別々のコンテンツを楽しむことができる。
更に、専用アプリの「画面のキャスト」を選択すれば、「ミラーリング」機能が使える。この機能では、使用機器側の現在の画面の様子や、動画以外のアプリをテレビに映すことができる。テレビやプロジェクターにスマートフォンやタブレットの画面を映して、プレゼンテーションを行うなどの用途でも重宝しそうだ。
(横田一輝 ICTディレクター/2014年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報