20世紀西洋人名事典 「E.カリエール」の解説
E. カリエール
Eugéne Carriére
1849 - 1906
フランスの画家。
元・サロン・ドートンヌ会長。
グールネ生まれ。
1870年パリに出、カバネル、ジュール・シェレに師事する。’79年のサロンに初入選し、肖像画、家庭的情景画、とくに母子図を得意とした。柔軟な色調と明暗を探求し、「霧の芸術」といわれるほとんど単色の霧のような画面を生みだした。神秘的で、夢と現実がとけあった夢幻的な画面により、19世紀後半のフランス象徴主義絵画を代表する一人であった。1904年にはサロン・ドートーンヌ初代会長に就任した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報