EOS Integrated Cleaning System の略。EOSインテグレイテッドクリーニングシステムとも書く。ゴミやホコリをメカニカルに除去する機構のみならず、ゴミを「出さない/付けない/残さない」をテーマにした、総合的なダスト対策のことを指す。キヤノンのEOS Kiss Digital Xにはじめて採用され、その後、プロフェッショナルモデルのEOS-1D Mark III にも採用が進んだ。これから登場するキヤノンEOSデジタル一眼のスタンダードになると思われるシステムだ。 「ゴミ・ホコリを出さない」では、カメラ内部にゴミ・ホコリの出にくい機構・素材を採用。その発生から予防することで、ダストによるトラブルを防止する。 「付けない」では、ローパスフィルターに帯電防止処理を施すことで、静電気ゴミの付着を防止。 「残さない」では、付着したゴミを超音波振動で振るい落とす「セルフクリーニングセンサーユニット」を採用。これはCMOSセンサー前面のローパスフィルターに超音波振動ユニットを装着。付着したダストを超音波による振動で振るい落とす方式。光学性能の低下がなく、ユニット自体がコンパクトなのが特長。電源スイッチの入/切のタイミングで自動的に作動、メニュー操作で任意に作動させることもできる。 さらに、粘着性が高く、除去しきれないゴミは、「ダストデリート機能」で目立たなくする。センサークリーニングを実行してから、赤外カットローパスフィルターの表面に残ったゴミの位置をCMOSセンサーで検出し、ダストデリートデータとして取得・保存。このデータが付加された画像(RAW画像、JPEG画像)であれば、付属のRAW画像閲覧・編集ソフトウエア「Digital Photo Professional 2.2」のコピースタンプツールを起動し、ダストデリートデータ適用ボタンを押すだけで一括処理できるというシステムだ。