化学辞典 第2版 「ICP発光分光分析」の解説
ICP発光分光分析
アイシーピーハッコウブンコウブンセキ
ICP atomic emission spectroscopy
略号ICP.高周波誘導結合プラズマ(ICP,inductively coupled plasma)を光源とする発光分光分析の一つ.高周波誘導電流によって生じる高温(6000~10000 ℃)のアルゴンプラズマ中に試料を噴霧し,試料に含まれる元素が熱エネルギーによって励起されて発する光を検出して分析する.光の波長は元素に特有であり,光の強度は試料中の元素の量に比例することから,試料の高感度定性・定量分析が可能である.とくに多元素同時定量に適しており,発光分析や原子吸光分析では不可能であったホウ素のような非金属やランタノイドについても,高精度で測定できる特徴をもつ.生産管理から環境管理,水質管理まで幅広く利用されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報