LNG転換(読み)エルエヌジーてんかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「LNG転換」の意味・わかりやすい解説

LNG転換
エルエヌジーてんかん

都市ガスの石油系原料LNGに変えること。従来都市ガスは,石炭の乾留,原油の熱分解,ナフサ接触分解などにより製造されていた。これらの原料からのガス製造は,コークスタールなどの副産物を含めても効率 90%程度であった。他方,LNGを原料とする場合は,原料の 100%をガスとして回収できるため,ガス製造の効率を高めることができる。また,都市ガスは導管と呼ばれるガス管により供給されるため,供給力を増強するためには,導管の増設が必要となるが,LNGは従来の製造法によるガスに比べm3当たりの発熱量が高いため,導管の増設なしで供給力を増大することができる。したがってガス事業では,1969年から東京,大阪,東邦の大手3社を中心に LNG転換を進めている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

太陽フレア

太陽の表面にあるしみのように見える黒点で起きる爆発。黒点の磁場が変化することで周りのガスにエネルギーが伝わって起きるとされる。ガスは1千万度を超す高温になり、強力なエックス線や紫外線、電気を帯びた粒...

太陽フレアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android