日本大百科全書(ニッポニカ) 「MU-2」の意味・わかりやすい解説
MU-2
えむゆーつー
三菱重工業がYS-11やF-104の設計、生産の経験をもとに、1963年(昭和38)に開発した双発ターボプロップのビジネス・多用途機。速度と航続性能が優れており、競合機が少ないことから、アメリカをはじめ26か国に輸出され、700機を超える注文を得た。1987年生産中止。
補助翼によらず、スポイラーで横の操縦を行うことでフラップを十分に大きくとり、離着陸性能の向上と速度の増大を図るという特長をもっており、標準型と胴体を伸ばしたデラックス型とがある。最大巡航速度毎時571キロメートル、経済巡航速度毎時547キロメートル、航続距離2584キロメートル(45分余裕燃料)、座席数7~9。日本では主として新聞社、防衛庁(現防衛省)で使用された。
[落合一夫]