化学辞典 第2版 の解説
N-クロロスクシンイミド
クロロスクシンイミド
N-chlorosuccinimide
C4H4ClNO2(133.54).スクシンイミドを次亜塩素酸カリウムや次亜塩素酸t-ブチルと反応させて合成する.結晶.融点150~151 ℃.1 g を溶解するために水70 mL,エタノール150 mL,ベンゼン50 mL を要する.エーテル,クロロホルム,四塩化炭素に難溶.塩素臭を有し,水溶液は酸性を呈する.ヨウ化カリウムや臭化カリウムの水溶液に加えるとヨウ素や臭素をそれぞれ遊離する.酸化試薬,塩素化試薬として用いられる.第一級および第二級アルコールをカルボニル化合物にかえ,アニリンやN-アルキルアニリンと反応させるとo-およびp-クロロ置換体が生成する.[CAS 128-09-6]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報