日本大百科全書(ニッポニカ) 「n-9系脂肪酸」の意味・わかりやすい解説
n-9系脂肪酸
えぬきゅうけいしぼうさん
不飽和脂肪酸のなかの一価不飽和脂肪酸の一つ。かつてはオメガ9脂肪酸ともよばれていた。飽和脂肪酸と同様にヒトの体内で合成が可能で、食物からの摂取が必須(ひっす)のものではない。オレイン酸がその代表的なもので、自然界のほとんどすべての脂肪に含まれている。オリーブ油から単離され、ほかにツバキ油にも多く含まれる。皮膚を刺激することが少ないので、せっけんのほか軟膏(なんこう)や化粧品にも用いられ、食品添加物としても使用される。
不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類され、後者にはn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸がある。
[編集部 2017年4月18日]
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