知恵蔵 「NAVER」の解説
NAVER
だが、中国最大手の百度(Baidu)と同じく、脱ローカルによる海外市場の開拓が課題とされる。その意欲は強く、2007年11月には、巻き返しを期して日本に再上陸し、ネイバージャパンを設立した。09年7月には、日本向けNAVER(ベータ版)のサービスを再開している。日本市場では「意味のある第3位をめざす」(同社代表取締役・森川亮氏)という。
NAVERの特徴は、検索結果が横断表示されること。グリーンを背景にした検索ウィンドウに入力すると、分割された1画面の中にウェブページ・ブログ・画像・動画・Q&A、そして広告(ショッピング)の検索結果がまとめて表示される。
もう一つの特徴は、ユーザーがある「お題」を設定し、他のユーザーがそこに情報を加え、データベースを作り上げていく「まとめ」と呼ばれるサービス。ネット大国の韓国ではユーザー参加型のコンテンツが多い。NAVERのコンセプトは「探しあう検索」(サーチコミュニケーションプラットホーム)というもの。ユーザーの情報交換によって「集合知」を構築していく「まとめ」は、このコンセプトがベースになっている。
(大迫秀樹 フリー編集者 / 2009年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報