Wボソン(読み)ダブリューボソン

デジタル大辞泉 「Wボソン」の意味・読み・例文・類語

ダブリュー‐ボソン【Wボソン】

W boson》素粒子間の弱い相互作用を媒介するウイークボソンの一。質量陽子の約86倍、スピンは1、電荷は1または-1をとる。ワインバーグサラム理論でその存在が予言され、1983年にCERNの陽子・反陽子衝突実験で実証された。WボゾンW粒子W中間子

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百科事典マイペディア 「Wボソン」の意味・わかりやすい解説

Wボソン【ダブリュボソン】

素粒子間の弱い相互作用(〈相互作用参照)を媒介する粒子。電荷が正のW(+/)と電荷が負のW(-/),および中性のZ(0/)(ゼットゼロボソン,中性ウィークボソンともいう)がある。

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世界大百科事典(旧版)内のWボソンの言及

【相互作用】より

…これらのいずれの相互作用もゲージ粒子と呼ばれるスピン1(重力相互作用の場合はスピン2)の粒子によって媒介されると考えられている。それぞれのゲージ粒子は,重力の場合はグラビトン(重力子),電磁力はフォトン(光子),弱い力はZ粒子(Zボソン)およびW粒子(Wボソン),強い力はグルオンであるが,このうちグラビトンについてはまだ粒子として発見されているわけではなく,またグルオンは理論的にふつうの状態では独立した粒子として観測されることはないと予想される。さらに上記の4相互作用のほかにヒッグス粒子と呼ばれるスピン0の基本粒子によって媒介される相互作用が存在する可能性があり,ゲージ粒子も上記の4種類のほかにいくつか存在する可能性もある。…

※「Wボソン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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