FIA(国際自動車連盟)が主催する世界ラリー選手権の略称。正式名称はFIA World Rally Championship。FIAが公認するF1(フォーミュラ・ワン世界選手権)、WTCC(世界ツーリングカー選手権)などと並ぶ自動車競技の世界選手権の一つ。1973年、最も優秀な成績を上げた自動車メーカーを表彰するマニュファクチャラー(製造者)選手権として発足し、79年にドライバー選手権が創設された。世界各国で開催される複数の国際ラリーから構成されており、一般道で競技が行われるのが特徴。ワールドラリーカーと呼ばれる市販車を改造した競技専用車両で各国のラリーを転戦しながら、区間タイムの速さや運転の正確性などによって得られる獲得ポイント総数で勝敗を競い合う。日本車では90年代にトヨタ自動車、富士重工業(スバル)、三菱自動車が製造者部門のタイトルを獲得している。その後、日本車はすべて撤退したが、15年現在、トヨタ自動車が17年から復帰する方針を示している。