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世界連邦 セカイレンポウ

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デジタル大辞泉の解説

せかい‐れんぽう〔‐レンパウ〕【世界連邦】

世界国家」に同じ。

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世界大百科事典 第2版の解説

せかいれんぽう【世界連邦 world federation】

主権を否定した諸国家を支分国とする連邦制の世界国家。しかし,しばしば強制力をもつ世界法のもと国家主権の一部を委譲した〈世界政府world government〉と同義語として用いられている。世界国家とか世界政府の思想は古くダンテの《帝政論De monarchia》(1310‐12),日本では佐藤信淵《混同秘策》(1823)以来みられる。 今日の世界連邦運動第2次世界大戦末期に起こった。アメリカのリーブズEmery Revesは《平和の解剖The Anatomy of Peace》(1945年6月)のなかで〈戦争は,平等の主権をもち,一つに統合されない社会単位が接触すれば,場所と時とを問わず起こる〉として,現代主権国家体制下での戦争の不可避性と世界政府の建設を説いた。

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大辞林 第三版の解説

せかいれんぽう【世界連邦】

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

世界連邦
せかいれんぽう
world federation

世界を世界政府という一つの機構の下に統一し、各国の主権をここに吸収して、世界全体を単一の国家組織にする構想をいう。現在のように国家が互いに主権をもって対峙(たいじ)するという主権国家並立の状況では、紛争解決手段としての戦争の危険性はなくならない。そこで、各国の主権を制限し、さらに廃止して、人類全体を基礎とする世界連邦(世界国家ともよばれる)を樹立する主張がなされている。
 世界連邦の下では、世界行政府、世界議会、世界裁判所が創設され、そこでは、国家主権を基礎とする条約にかわって、世界法たる性質をもつ世界憲法が規律することになる。
 この世界連邦の形態は、アメリカの連邦政府と州政府の関係に似たものと考えられているが、論者によって連邦機構内の権限の配分は異なっている。アメリカの連邦制度をモデルとする者は、各構成国、連邦政府ともに憲法を有するが、最高主権は連邦にあり、各構成国に優位する立法権、行政権、司法権を有する形態と考えている。
 このような世界連邦の思想は、現代の産物ではなく、古くは儒教やストア学派の思想のなかにもみることができる。ただ、サン・ピエール、カント、ルソーの永久平和論の構想が世界連邦と結び付けられることがあるが、これらはむしろ、今日の国際連合のような国際平和機構の構想である。
 ともあれ、世界連邦の思想が具体的に語られるようになったのは比較的新しく、第二次世界大戦後のことである。これは、戦後の核兵器など大量破壊兵器の著しい発達に対して人々が危機感を強くしたことに大きく影響されている。1945年にエメリー・リーブスEmery Revesはその著書『平和の解剖』The Anatomy of Peaceのなかで、国際連盟や国際連合のとった集団安全保障体制の行き方を強く批判し、国家間の「条約」にかわる「世界法」を主張した。このリーブスの主張を実現するための運動として、1946年にルクセンブルクで「世界連邦政府のための世界運動」World Movement for World Federal Government(WMWFG)が設立された。これは、国際連合を改組し、世界連邦を創設することを目的とする国際的な民間団体(NGO=非政府組織)であり、のち1987年に「世界連邦主義者世界協会」World Association of World Federalists(WAWF)、さらに1991年には現在の「世界連邦運動」World Federalist Movement(WFM)と改称された。WFMのメンバーには、21か国からの各種の国内団体のほか、23か国からの個人会員が含まれる(2009)。
 世界連邦の実現にはいくつかの方法が考えられている。世界連邦構想を支持する国際法学者や国際連合協会のメンバーは、現在の国際連合の段階的改革によることを考えている。クラークGrenville Clark(1882―1967)やソーンLouis B. Sohn(1914― )は、国際連合を大幅に変革することを主張し、シカゴ・プランやボルゲーゼ・プランでは、主権国家並立の国際社会の全面的変革が提唱されている。世界連邦の実現には、現在の国際社会の構造を根本的に改革することが必要である。このため、世界連邦運動は、「国連改革」論の一環として語られることが多くなっている。[香西 茂]

日本における世界連邦運動

日本における世界連邦運動は、1948年(昭和23)にWFMの日本支部にあたる「世界連邦建設同盟」United World Federalists of Japan(UWFJ)が結成されたのが始まりである。続いて1949年結成の「世界連邦日本国会委員会」は、世界連邦国会宣言決議を採択するための活動などを行っている。また1950年に京都府綾部(あやべ)市が世界連邦都市宣言を決議したのをきっかけとし、これに賛同した地方自治体により「世界連邦宣言自治体全国協議会」が1954年に結成された。2010年(平成22)時点で78自治体が世界連邦平和自治体であることを宣言している。1991年これら3団体に「世界連邦全国婦人協議会」(1958年結成)、「世界連邦日本宗教者委員会」(1967年結成)を加えた5団体は、世界連邦運動の国内での連携を図るために「世界連邦推進日本協議会」を結成し、毎年各地で「世界連邦日本大会」を開催するなど、さまざまな活動を展開している。
 協議会はこれまで、日本政府および国会に対して「世界連邦実現に関する政策提言」を行ってきた。たとえば2010年度の提言では(1)東アジア共同体の推進、(2)国際刑事裁判所の発展へのわが国の貢献、(3)核廃絶に向けてのわが国の主導的役割、(4)環境問題や貧困対策等の地球的課題への先導的な役割推進、(5)その財源確保のための「国際連帯税」創設の検討などが含まれる。[香西 茂]
『田畑茂二郎著『世界政府の思想』(1950・岩波書店) ▽水木惣太郎著『世界政府と憲法』(1974・有信堂) ▽世界連邦建設同盟著『新世界秩序をめざして』(1982・世界連邦建設同盟) ▽神野清著『世界連邦へのプロセス』(1991・晃洋書房) ▽奥田広隆著『平和の条件――世界連邦の目標と構想』(1994・中日出版社) ▽Union of International AssociationsYearbook of International Organizations 2009/10, 46th Ed, vo1. 1A(2009, C. K. G. Saur, Mnchen)』

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