X連鎖リンパ増殖症候群(読み)エックスレンサリンパゾウショクショウコウグン

デジタル大辞泉 「X連鎖リンパ増殖症候群」の意味・読み・例文・類語

エックスれんさ‐リンパぞうしょくしょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【X連鎖リンパ増殖症候群】

EBウイルスに対する免疫応答が先天的に欠如している病気。原発性免疫不全症候群の一つ。X染色体上の遺伝子の異常によるもので、基本的に男児に発症する。造血幹細胞移植が唯一の根治療法XLP(X-linked lymphoproliferative syndrome)。→X連鎖潜性遺伝
[補説]T細胞NK細胞細胞障害性亢進こうしんさせるたんぱく質SAPが欠損する1型(XLP1)と、アポトーシスを抑制するたんぱく質XIAPが欠損する2型(XLP2)がある。1型では、EBウイルスに感染したB細胞を攻撃・排除するT細胞が出現せず、感染細胞が異常に増殖し、致死的な伝染性単核症血球貪食症候群悪性リンパ腫低ガンマグロブリン血症などを発症する。2型では、アポトーシスが亢進され、血球貪食症候群を発症しやすくなる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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