Zホールディングス(読み)ぜっとほーるでぃんぐす(英語表記)Z Holdings Corporation

共同通信ニュース用語解説 「Zホールディングス」の解説

Zホールディングス

携帯電話大手ソフトバンクの子会社で、2019年10月にIT大手ヤフーが持ち株会社化したことに伴い発足した。ヤフーや衣料品通販大手のZOZO(ゾゾ)、スマートフォン決済のペイペイなどの事業運営会社を傘下に置く。20年3月期連結決算の売上高は1兆529億円、純利益は816億円。連結の従業員数(20年3月末時点)は1万4168人。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「Zホールディングス」の意味・わかりやすい解説

Zホールディングス(株)
ぜっとほーるでぃんぐす
Z Holdings Corporation

検索サービスのヤフー株式会社(ヤフー日本法人)を前身とするインターネット関連企業の持株会社。略称、ZHD。ソフトバンクグループの子会社である。傘下に子・関連会社として、事務用品通販のアスクル宿泊・レストラン予約の一休、映像・コンテンツ配信のGYAO(ギャオ)(無料動画配信サービス「GYAO!」は2023年3月末に終了)、ファッション通販のZOZO(ゾゾ)、銀行業のPayPay(ペイペイ)銀行、広告のバリューコマース、電子決済のPayPayなどを抱える。従来のヤフー株式会社の事業はZホールディングスの小会社となる新たな「ヤフー株式会社」に承継された。また無料通信アプリのLINE(ライン)と経営統合し、LINEを傘下に収め、国内外の利用者(単純合算)が2億人を超える日本最大のプラットフォーマー(ネットサービスの基盤提供会社)となっている。

 1996年(平成8)、アメリカのヤフー(カリフォルニア州)とソフトバンク(現、ソフトバンクグループ)が合弁で設立したヤフー日本法人は、日本のネット検索の草分け的存在である。事業を積極的に拡大し、検索のほかニュース、オークション、ゲーム、辞書地図天気予報、ショッピング、クレジットカード決済などを提供する日本最大のポータルサイトとなった。ライバルのネット関連企業を相次いで買収し、映像配信、広告、銀行、保険、外国為替(かわせ)取引、通販、宿泊・予約サービス、電子決済などにネット事業を広げた。グーグルなどに押され、アメリカのヤフーが2017年(平成29)にベライゾン・コミュニケーションズに買収された後もヤフー(Yahoo!)ブランドによる事業を続けたが、2019年(令和1)に持株会社体制へ移行し現社名に変更した。欧米の巨大IT企業に対抗するため、2021年3月にはLINEと経営統合している。本社は東京都千代田区紀尾井(きおい)町。資本金2470億円、連結の売上高1兆6723億円、営業利益3145億円(2023)。

[矢野 武 2023年7月19日]

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