共同通信ニュース用語解説 「ソフトバンクグループ」の解説
ソフトバンクグループ
国内通信大手ソフトバンクやファンドなどさまざまな事業を束ねる持ち株会社。
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国内通信大手ソフトバンクやファンドなどさまざまな事業を束ねる持ち株会社。
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情報通信やIT(情報技術)などを中心とする企業グループの持株会社。創業者で代表取締役社長は孫正義(そんまさよし)で、1981年(昭和56)にパソコン用ソフトの卸売会社日本ソフトバンクとして創業した。1990年(平成2)にソフトバンク(株)に社名を変え、さらに2015年(平成27)に現社名となった。1994年に株式を店頭公開し、1998年に東証一部に上場。この上場資金などをもとに、政府に規制緩和要求を掲げながら投資やM&A(合併・買収)を繰り返して事業を拡大してきた。2020年(令和2)3月末時点で、子会社・関連会社・共同支配会社は1957社。おもな子会社に携帯電話のソフトバンク、アメリカ携帯電話大手のスプリント、ポータルサイト運営のヤフー、プロ野球球団の福岡ソフトバンクホークス、事務用品通販のアスクル、銀行業のジャパンネット銀行(現、ペイペイ銀行)などがある。またアメリカの配車サービス会社ウーバー・テクノロジーズや中国の電子商取引大手アリババグループなど世界の有望企業へ積極的に投資するファンド企業としての性格ももつ。資本金約2388億円(2020)、売上高6兆1850億円(2020年3月。連結ベース)。日経平均株価や東証株価指数(TOPIX(トピックス))の構成銘柄の一つである。なお、2022年4月に東証一部からプライム市場に移行している。
アメリカのヤフー(Yahoo! Inc.)に1996年に出資し、ヤフーのNASDAQ(ナスダック)上場により巨額の上場益(キャピタル・ゲイン)を得た。2001年にはADSLを使ったインターネット接続サービス「ヤフー・ビービーYahoo!BB」の提供を開始。割安な料金によるサービス提供で、日本のブロードバンド普及に弾みをつけた。2004年に固定電話会社の日本テレコム(2006年にソフトバンクテレコムに社名変更)を買収したのをはじめ、2006年にイギリスの携帯電話会社からその日本法人であるボーダフォン(2006年にソフトバンクモバイルに社名変更)、2013年にアメリカの携帯電話大手のスプリントを買収して傘下に収めた。2017年には投資会社ソフトバンク・ビジョン・ファンドを設立し、世界のIT企業やスタートアップとよばれる新興企業に積極投資するファンド事業を拡大した。新型コロナウイルス感染症(COVID(コビッド)-19)の拡大でハイリスク投資が裏目に出て、2020年3月期には1兆円に迫る赤字を計上した。
[矢野 武 2021年3月22日]
『日経コミュニケーション編著『知られざる通信戦争の真実』(2003・日経BP社)』▽『八木勤著『ソフトバンクの3年後を読む!』(2004・中経出版)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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