虫生菌類(読み)ちゅうせいきんるい(その他表記)entomogenous fungi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「虫生菌類」の意味・わかりやすい解説

虫生菌類
ちゅうせいきんるい
entomogenous fungi

昆虫類,クモ類,甲殻類,多足類の幼生 (幼虫) または成体 (成虫) に寄生する菌類総称冬虫夏草と称するものなどは子嚢菌類に属し,1種のキノコというべき子実体をつくるが,ハエなどに寄生するハエカビの類は藻菌類に属するカビである。またラブールベニア類と称する一群は子嚢菌類とされているが,主として甲虫類の体表に着生し,生態,形態ともにかなり特異なものである。このほかトリコミケス類は主として昆虫のハエ類 (双翅類) の幼虫,甲殻類 (カニ,ヤドカリアナジャコワラジムシ,ダンゴムシ) ,多足類 (ヤスデ) の腸管内に寄生し,生殖法なども特異なものである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android