人頭(読み)じんとう

精選版 日本国語大辞典 「人頭」の意味・読み・例文・類語

じん‐とう【人頭】

〘名〙
① 人のあたま。人のかしら
日本外史(1827)一「平氏家多怪、清盛嘗独坐、見階下有数百人頭、合為一大頭、瞋眼視清盛」 〔史記‐張儀伝〕
② あたまかず。人のかず。人数。にんとう。
上杉家文書‐(年未詳)(室町)二月二七日・山吉政久書状「就大関方刷、令啓上候処、被聞召分、人頭・雑物以下無相違可返給之由被仰下候」

ひと‐がしら【人頭】

〘名〙
頭蓋骨。されこうべ。しゃれこうべ。
霊異記(810‐824)上「人畜(ひとけもの)に履まるる髑髏(ヒトカシラ)救ひ収められ〈興福寺本訓釈 髑髏 比止加之良〉」
漢字の頭(かしら)の一つ。「介」「企」などの「𠆢」の部分をいう。その字源は「人」であるが、字典の「人部」には「合」「命」など同形の部分をもつ字も含められる。またほかに「金」「食」など同形をもつ部首もある。ひとかむり。

にん‐とう【人頭】

〘名〙 人数。あたまかず。じんとう。
※歌舞伎・扇音々大岡政談天一坊)(1875)四幕「へい、人頭(ニントウ)をお改め下さりませ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「人頭」の意味・読み・例文・類語

ひと‐がしら【人頭】

漢字のかしらの一。「今」「会」などの「𠆢」の称。
されこうべ。髑髏どくろ
「人けものまるる―を救ひ収められ」〈霊異記・上〉

じん‐とう【人頭】

人のあたま。「人頭大の石」
あたまかず。人数。

にん‐とう【人頭】

人数。あたまかず。じんとう。

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