土壌構造(読み)どじょうこうぞう(その他表記)soil structure

最新 地学事典 「土壌構造」の解説

どじょうこうぞう
土壌構造

soil structure

土壌粒子集合体(aggregate)の配列のしかた。土壌生成作用により形成され,土壌に特有の形態をもつ。通気・通水性・水分状況・受食性などと密接に関係。集合体の形と大きさで分類され,以下のように区別する。1)団粒状(屑粒状)(crumb structure):径5mm以下,多孔質で丸みがあり,軟らかく指頭ですぐつぶれる。A層に多い。2)粒状(granular structure):径10mm以下,丸みがあるがやや硬く,指頭でつぶすとしんがある。A層に多い。3)塊状(角塊状)(angular blocky structure):径5~50mm,稜角が角ばった堅い大型の塊。B層に多い。小型のものは堅果状(クルミ状)(nutty structure)と呼び,A層下部にもみられる。4)亜角塊状(粗塊状)(subangular blocky structure):径5~50mm,稜角が丸みを帯び,比較的堅い大型の塊。B層に多い。5)柱状(prismatic or columnar structure):垂直方向にのびた大構造。乾いた断面で見分けやすい。頂部が丸みを帯びた円柱状(columnar)か角柱状(prismatic)に区分。6)板状(platy structure):水平方向に薄くのびたもの。7)単粒状(single grain structure):集合体の認められない無構造の一種。砂・礫のような粘着性のない粒子がばらばらに集まったもの。8)壁状(massive structure):無構造で土層全体が壁のように連続し,特定の集合体に分かれない。湿った粘土質土壌の下層土によくみられる。構造の記載には,これらの形態に加え,発達程度を強度,中度,弱度に区分する。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「土壌構造」の意味・わかりやすい解説

土壌構造
どじょうこうぞう
soil structure

土壌の一次粒子が二次粒子単位,すなわちペッド結合または配列すること。二次粒子は断面中に顕著な特徴的なパターンを示すこともあるが,通常はそうではない。二次単位は大きさ,形および発達程度で区分される。発達程度は無構造,弱度,中度,および強度に分けられ,構造単位は垂直方向が他の2方向に比べて非常に小さい板状構造,水平方向が垂直方向に比べて小さい柱状でそのうち特に頭部が丸くなっている円柱状構造とそうでない柱状構造,および3方向の大きさがほぼ同じで,多角体状で面はまわりの境界と鋳型関係にある角塊状構造,半角塊状構造,まわりのペッドとはほとんど関係のない球状または多角体状で内部は孔のない粒状構造,多孔質な軟粒状構造に分けられ,おのおのの構造は大きさによって区分されている。

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世界大百科事典(旧版)内の土壌構造の言及

【土壌】より

…これらの国においては近年,土地の集約的利用による土壌酷使が長期にわたる場合に,その肥沃度を低下させる可能性が大きくなっている。たとえば,重量級の大型農業機械の走行が土壌構造を破壊し,古典的な輪作体系から連作体系への作付形式の転換と農薬の連用が,同一作物への寄生性生物の密度を高め,また農薬耐性病害虫を集積してそれらの生態的暴発の引金となり,有機物の還元量の減少が土壌肥沃度の低下を招き,また施設栽培における多肥が作物根の塩類・ガス障害を起こしている。 以上のように,発展途上国においても先進国の多くにおいても,現代文明は土壌資源を悪化させており,人類の生存環境としての土壌の肥沃度の維持・向上は重要課題となっている。…

※「土壌構造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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