大小対当(読み)ダイショウタイトウ

デジタル大辞泉 「大小対当」の意味・読み・例文・類語

だいしょう‐たいとう〔ダイセウタイタウ〕【大小対当】

論理学で、対当関係の一。主語述語、また質(肯定否定)を同じくするが、量(全称・特称)を異にする二つ判断の真偽関係。→対当関係

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精選版 日本国語大辞典 「大小対当」の意味・読み・例文・類語

だいしょう‐たいとう ダイセウタイタウ【大小対当】

〘名〙 (subalternatio subalternate opposition の訳語) 伝統的形式論理学で、同じ主語と述語をもつ、異量であるが同質の二つの命題間の真偽関係。全称肯定命題と特称肯定命題の間と、全称否定命題と特称否定命題との間の真偽関係。具体的には、全称命題が真のとき、特称命題も真、全称命題が偽のとき、特称命題も偽。特称命題が真なら全称命題は真か偽のどちらかとなり、特称命題が偽なら、全称命題も偽となる関係。記号論理学では、二つの命題pとqの間で、pが真ならqも真、しかもpが偽ならqは真か偽のどちらかとなる関係があるとき、pのqに対する関係をさす。〔普通術語辞彙(1905)〕

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世界大百科事典(旧版)内の大小対当の言及

【対当】より

…(1)AO,EIの関係は,矛盾対当と呼ばれ,下の関係が成立する。 〈Aが真⇔Oが偽〉〈Aが偽⇔Oが真〉 ……(1)  〈Eが真⇔Iが偽〉〈Eが偽⇔Iが真〉 ……(2) (2)AI,EOの関係は,大小対当と呼ばれ,下が成立する。 〈Aが真⇒Iが真〉〈Iが偽⇒Aが偽〉 ……(3)  〈Eが真⇒Oが真〉〈Oが偽⇒Eが偽〉 ……(4) (3)AEの関係は反対対当と呼ばれ,下が成立する。…

※「大小対当」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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