(読み)シツ

精選版 日本国語大辞典 「嫉」の意味・読み・例文・類語

そねみ【嫉】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「そねむ(嫉)」の連用形名詞化 ) そねむこと。ねたむこと。嫉妬
    1. [初出の実例]「朝(みかと)猜忌(ソネミ)を避たまふ」(出典日本書紀(720)持統称制前(北野本訓))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「嫉」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(異体字)
12画

[字音] シツ
[字訓] ねたむ・にくむ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は疾(しつ)。疾に疾悪(しつお)の意がある。〔説文〕八上に字をに作り、嫉をその別体の字とする。婦人には嫉妬の情が強いからであろう。

[訓義]
1. ねたむ、そねむ。
2. にくむ、いとう、そこなう。

[古辞書の訓]
名義抄〕嫉 ネタム・ソネム・ニクム・ウラム・ウラヤム・ソシル 〔字鏡集〕嫉 ネタム・ソネム・ハハ・ニクム・ウラム・イトフ・ウヤマフ・ウラヤム

[語系]
嫉・疾dzietは同声。dzyeiは「怒(せいど)」のように用い、その感情のすさまじいことをいう。疾悪のはなはだしい意。

[熟語]
嫉怨・嫉悪嫉害嫉忌嫉毀嫉恨・嫉視嫉心・嫉妬・嫉妬嫉怒嫉憤・嫉
[下接語]
讒嫉・衆嫉・娼嫉・憎嫉・諂嫉・嫉・妬嫉・忿嫉・憤嫉・謗嫉

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