拓落失路(読み)タクラクシツロ

デジタル大辞泉 「拓落失路」の意味・読み・例文・類語

たくらく‐しつろ【拓落失路】

落ちぶれて失意の底にあること。また、しりぞけられて出世の道を失うこと。
「意気相投じた達雄は、もはや―の人となった」〈藤村
[類語]うだつが上がらない金槌かなづちの川流れ縁の下のたけのこ壁に塗られた田螺たにし

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精選版 日本国語大辞典 「拓落失路」の意味・読み・例文・類語

たくらく‐しつろ【拓落失路】

〘名〙 退けられて出世する道を失うこと。落ちぶれて失意の底にいること。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「文三は拓落失路(タクラクシツロ)の人、仲々以て観菊などといふ空は無い

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四字熟語を知る辞典 「拓落失路」の解説

拓落失路

しりぞけられて出世する道を失うこと。落ちぶれて失意のどん底にいること。

[使用例] 文三は拓落失路の人、なかなかもって観菊などという空は無い[二葉亭四迷*浮雲|1887~89]

[使用例] 意気相投じた達雄は、もはや拓落失路の人と成った[島崎藤村*家|1910~11]

[解説] 「拓落」は落ちぶれること。

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