水平的統合(読み)すいへいてきとうごう(英語表記)horizontal integration

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水平的統合」の意味・わかりやすい解説

水平的統合
すいへいてきとうごう
horizontal integration

企業が自己生産段階と同じ経営活動に従事する企業と合併する場合をいう。それは同一製品の生産に従事する企業間の統合であり,主として市場の独占的支配,規模の利益を目的としているものが多い。不況時に結んだカルテルから移行する場合もある。水平的統合により原材料の大量購入,製品の大量販売,販売経費の節減といったメリットはあるが,管理費の増大損益分岐点上昇を生むデメリットもある。また工場の場合には生産の専門化,単純化,標準化などにより合理化をはかることができる。 (→垂直的統合 )

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栄養・生化学辞典 「水平的統合」の解説

水平的統合

 同一の産業に属する複数事業所一つに統合されること.

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世界大百科事典(旧版)内の水平的統合の言及

【経営・経営管理】より

…このころまで通常の企業がとった成長戦略は,自己の所属する産業ないし主要製品において圧倒的な市場占有率を実現しようとするものであった。そのための企業統合インテグレーションintegrationを若干別の観点からみると,自己の主力製品ないし事業と競合する企業を統合する水平的統合と,自己の主要製品ないし事業に対し,前後の過程にある製品あるいは事業を運営している企業と統合する垂直的結合とからなっている。さらに後者は,たとえば石油精製企業をとると,原油採掘企業を統合する後進的垂直的結合,ガソリン販売企業を統合する前進的垂直的結合に分かれる。…

【直接投資】より

…この証拠に,先進工業国間,南北間(発展途上国・先進国間)投資は多いが,東西間(中央計画経済圏・市場経済圏間)投資は少ない。 直接投資の形態としては,(1)垂直的統合vertical integration,(2)水平的統合horizontal integration,(3)多角化diversificationがある。(1)は鉄鋼メーカーが鉱山開発をしたり,機械部門の工場を経営するなどの上流・下流部門への進出,(2)は自動車メーカーが世界各地で同一製品を生産する場合を指す。…

※「水平的統合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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