狩人蜂(読み)カリュウドバチ(その他表記)hunting wasp

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「狩人蜂」の意味・わかりやすい解説

狩人蜂
かりうどばち
hunting wasp

膜翅類に属する昆虫のうち,おもにベッコウバチ科,ジガバチ科,スズメバチ科 (ドロバチ亜科) に属するハチで,雌バチは他の昆虫類やクモなどを襲い,針で刺して麻痺させ,適当な場所へ運んで産卵する。孵化した幼虫はその獲物を食べて育つ。いわゆる寄生蜂の習性から進化したものと考えられ,寄生蜂が宿主に卵を預けて立去るのに対し,狩人蜂 (狩猟蜂) は獲物を運搬する点で異なっている。普通獲物を収容するための巣をつくるが,これは幼虫の育房であって,ハチの住居ではない。ベッコウバチ科のものはクモを狩るが,巣はクモを捕えたあとでつくる。これは原始的な習性と考えられる。ジガバチ科のものでは巣を準備してから狩りを行うものが多いが,さまざまな段階が知られている。獲物の種類は,狩人蜂の種によってだいたい定まっているが,昆虫類のほとんどすべての目 (もく) に及んでいる。ドロバチ亜科のものは鱗翅類の幼虫を狩り,必ず巣をつくる。なおツチバチ上科のものには寄生蜂からの移行段階にあるものが多い。

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