花床(かしょう)ともいう。被子植物の花において、花葉(かよう)がつく軸の部分のことで、小花柄(かへい)に続く。モクレン科のように花托の伸長した状態を原始的とする意見が一般的である。花の進化に伴って花托は短縮し、ついにはへこんで子房を包むようになる。そうなれば、リンゴのように花托も子房とともに花期後に肥大して偽果(ぎか)を形成する。
花托の一部分が膨らんで雄しべや雌しべの台のようになったり、それらを取り囲んで環状に隆起したものを花盤(かばん)という。ムクロジ科などでは花盤は花冠と雄しべの間にあって雄しべを囲み、ミカン科などでは雄しべと雌しべの間にあって雌しべを囲む。花盤は蜜(みつ)を分泌するものが多い。
[田村道夫]
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…例えばソテツ,イチョウ,マツなどの裸子植物の生殖器官を含めたり,さらには胞子生殖をするツクシの穂をも花とする見解もある。
[花の概念]
被子植物の花は見かけ上はさまざまな形があるものの,基本的には同じで,小胞子葉と大胞子葉にそれぞれ相同なおしべとめしべ,さらに萼と花冠があり,それらが付着する花托からなっている。裸子植物の生殖器官には,萼や花冠はないが,軸の先に小胞子葉や大胞子葉が集まったものであり,シダ植物の胞子囊穂(ほうしのうすい)も胞子葉や胞子囊托が集まったものである。…
※「花托」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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