デジタル大辞泉
「おざる」の意味・読み・例文・類語
おざ・る
[動ラ四]《「ござる」の音変化という》
1 「来る」「行く」の尊敬語。
「丁字屋へばっかし―・るから」〈滑・膝栗毛・二〉
2 「ある」の丁寧語。
「ちとおねがひが―・ります」〈滑・膝栗毛・四〉
3 (補助動詞)「ある」の丁寧語。…でございます。
「ありがたう―・りいす」〈洒・契情実之巻〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
おざ・る
〘自ラ四〙 (「ござる」の変化したものという。
近世の地方語)
[一] 「行く」「来る」「居る」「ある」の意の
敬語。
① 「行く」「来る」「居る」の意の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。
② 「ある」の意の丁寧語。ございます。
※俳諧・犬子集(1633)一一「秋の夕の蚊のしんきさよ ていとこふとおざらぬ文は露泪〈
貞徳〉」
[二] (多く「おざります」「おざりやんす」「おざり申す」の形で) 補助動詞として丁寧の意を表わす。(で)ございます。
※滑稽本・田舎草紙(1804)三「『
慮外ながら、寺岡平へもんめでおざり申す』〈略〉『そんでおざり申す』」
[
補注](1)「
おんざる」となることがある。「滑・東海道中膝栗毛‐初」に「ハイハイこれでおんざりますか」の例がある。
(2)「おざる」の打消「おざらない」が「おざんない」となる場合もある。→
おざんない
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報