デジタル大辞泉 「来る」の意味・読み・例文・類語
くる【来る】
1 空間的に離れているものが自分のいる方・所へ向かって動く。また、近づく。
㋐こちらに近づいたり着いたりする。接近・到着する。訪れる。「バスがきた」「留守に友人がきた」「霜のこないうちに取り入れを済ませる」
㋑自分が今いる所を、再び、また以前にたずねる。やってくる。「いつかきた町」「また明日きます」
㋒物が届く。「便りがくる」「ようやく注文した本がきた」
㋓鉄道・水道などの設備が通じる。「この町にはまだガスがきていない」
2 時間的に近づく。ある季節・時期・時間になる。「春がきた」「時間がきたので終わりにする」「行く年くる年」
3 事態が進んで、ある状態に至る。「もはや救いようのないところまできている」「使いづめでがたがくる」「もともと体が弱いところへきて、この暑さですっかりまいってしまった」
4 (「…からくる」の形で)
㋐そのことが原因・契機になってある事態が生じる。起因する。「疲労からきた病気」「倒産は経営の不手際からきている」「信念からくる実行力」
㋑由来する。「ギリシャ語からきた言葉」
5 何かによって、ある反応・感覚・感情が起こる。「ぴんとくる」「胸にじんとくる温かい言葉」
6 (「…ときたら」「…ときては」「…とくると」などの形で)ある物事を特に取り上げ強調して言う意を表す。特に…の場合は。…について言うと。「酒とくると、からっきしだめだ」「甘い物ときたら、目がない」
7 《近世語から》恋い慕う気持ちが起こる。ほれる。
「君はよっぽど、どら
8 あるやり方でこちらに働きかける。「数でこられたらかなわない」
9 (補助動詞)動詞の連用形に接続助詞「て」が付いた形に付く。
㋐少しずつ移行したり、程度が進んだりして、しだいにその状態になる。だんだん…になる。「日増しに暖かくなってきた」「最近太ってきた」
㋑ある動作・状態が前から続いている。ずっと…する。…しつづける。「再三、注意してきたことだが」「改良を重ねてきた品種」
㋒ある動作をしてもとに戻る。…しに行って帰る。「買い物に行ってくる」「外国の事情をつぶさに見てこようと思っている」
㋓ある動作・状態をそのまま続けながら、こちらへ近づく。また、そのようにしてこちらへ至る。「敵が押し寄せてくる」「付き添ってくる」
[補説](1) 古くは「からうじて大和人こむと言へり。よろこびて待つに」〈伊勢・二三〉のように、行く意で用いられる場合がある。これは目的地に自分がいる立場でいうのであって、結果としては1と同じ用法。現代でも、相手に向かって「あすの同級会にはきますか」という言い方をすることがあるのも、これと同じ発想。(2) 命令形は、古くは「いづら、猫は。こち
[下接句]
[類語](1)迫る・差し迫る・押し迫る・押し詰まる・切迫する・近づく・やってくる・
きたる【来る】[連体詞]
[類語]
きた・る【来る】[動詞]
1 やって来る。くる。「米大統領―・る」「冬―・りなば春遠からじ」
2 使いものにならなくなる。古くなっていたむ。古くさくなる。ぼける。
「
3 異性に、ほれこむ。
「
4 (動詞の連用形に付いて)…し続けて現在にまで及ぶ。「行い―・る」
[類語]来る・迫る・差し迫る・押し迫る・押し詰まる・切迫する・近づく・やってくる・訪れる・来訪する・到着する・着く・将来・今後・未来・近未来・末・行く末・末末・前途・向後・自今・目先・行く先・行く手・行く行く・行方・先行き・先先・先・生い先・あと・のち・あとあと・のちのち・後年・他年・この後・これから・向こう