タイヤコード

デジタル大辞泉 「タイヤコード」の意味・読み・例文・類語

タイヤ‐コード(tire cord)

タイヤトレッド部の厚いゴム層の中に鋳込まれる織布のこと。昔は木綿であったが、現在では合成繊維カーボンファイバースチールなどが用いられている。

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化学辞典 第2版 「タイヤコード」の解説

タイヤコード
タイヤコード
tire cord

タイヤを補強し,その膨れを防ぐために用いる,よられたコード.ゴムコンパウンドと併用する.タイヤコードには,古くは綿糸から製造した綿タイヤコードが用いられたが,現在では,ナイロン66,ナイロン6,強力レーヨンポリエステル,スチール,ガラス,ビニロンなどが用いられている.わが国ではナイロン6が主流を占めている.タイヤコードに要求されるおもな性能は,
(1)強度が大きい,
(2)走行による発熱が少ない,
(3)熱劣化が少ない,
(4)耐疲労性が大きい,
(5)寸法安定性がよい,
などかなりきびしい条件が要求される.耐熱,寸法安定性の面から,スチールコード,ガラス繊維コードがしだいに進出する傾向にある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タイヤコード」の意味・わかりやすい解説

タイヤコード
tire cord

タイヤの製造に使う繊維糸で,すだれ状に織り,張合せてタイヤのカーカスの部分を構成する。強度が大きく,耐熱性にすぐれ,疲労抵抗性の強い繊維が要求される。カーカスを構成するコードの布目の方向が車輪の中心から見て放射状になっているものをラジアルタイヤといい,布目がタイヤのトレッドに対して斜めで互いに交差してあるものをバイアスタイヤといい,タイヤ性能を大きく左右する。当初は綿コードが広く用いられたが,強力人絹糸のコードが普及し,ナイロンコード,ポリエステル繊維,ガラス繊維,スチールコード,アラミド繊維など複合的に利用されている。

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