ピピン(大)(読み)ぴぴん(英語表記)Pippin der Ältere

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピピン(大)」の意味・わかりやすい解説

ピピン(大)
ぴぴん
Pippin der Ältere
(?―639)

フランク王国アウストラシアの宮宰。アルデンヌ北方に所領をもった豪族の家門の出。クロタール1世死(561)後のフランク王国内乱に際し、メッツ司教アルヌルフと結び、ブルンヒルトに対抗して、フレデグンデの息子クロタール2世を擁立し、全国統一を実現させた。娘ベッガをアルヌルフの息子アンセギゼルと結婚させ、2人の間に生まれたピピン(中)がのちにカロリング家の祖となった。

[平城照介]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピピン(大)」の意味・わかりやすい解説

ピピン(大)
ピピン[だい]
Pippin der Älter; Pépinl'Ancien

[生]?
[没]640
フランク王国メロビング朝のアウストラシア分邦の宮宰ピピン1世ペパンとも呼ばれる。娘ベッガをメッツの司教の子アンセギゼルと結婚させ,その子孫カロリング朝を築いたために,同朝の始祖といわれた。

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