ホーンスビー(読み)ほーんすびー(英語表記)Rogers Hornsby

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホーンスビー」の意味・わかりやすい解説

ホーンスビー
ほーんすびー
Rogers Hornsby
(1896―1963)

アメリカのプロ野球選手(右投右打)、監督。1915年から大リーグ(メジャー・リーグ)のセントルイス・カージナルスニューヨークジャイアンツ(現サンフランシスコ・ジャイアンツ)、ボストン・ブレーブス(現アトランタ・ブレーブス)、シカゴ・カブス、セントルイス・ブラウンズ(現ボルティモア・オリオールズ)でおもに二塁手、遊撃手として活躍、通算打率歴代2位の3割5分8厘を残し、24年には1900年代以降の近代野球最高打率4割2分4厘を記録、史上最高の右打者といわれている。

 4月27日、テキサス州のウインタースで生まれる。守備位置が二塁に定着した1920年から6年続けて首位打者を獲得、とくに21年から5年間の全盛期の平均打率は4割2厘という高打率を残した。1922年には、打率4割1厘、ホームラン42本、打点152で初の三冠王を獲得した。1925年7月、カージナルスの選手兼任の監督に就任。同年チームは4位に終わったが、打率4割3厘、ホームラン39本、打点143で2回目の三冠王を獲得するとともに、初の最優秀選手(MVP)に輝いた。1926年にはワールド・シリーズを制覇、選手兼任の監督生活はその後、29年を除いて37年のブラウンズまで続き、現役引退後はマイナー・リーグで監督やコーチを15年間にわたって務めた。1952年にブラウンズの監督として大リーグに復帰したが、同年6月9日に解雇。しかし、8月1日にシンシナティ・レッズに監督として迎え入れられ、翌53年のシーズン終了間際に解雇されるまで指揮をとった。

 選手としての23年間の通算成績は、出場試合2259、安打2930、打率3割5分8厘、本塁打301、打点1584。獲得したおもなタイトルは、首位打者7回、最多安打4回、本塁打王2回、打点王4回、MVP2回。監督としての通算成績(14年)は、701勝812敗、リーグ優勝1回、ワールド・シリーズ優勝1回。1942年に野球殿堂入り。

[出村義和]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android