ボストン(英語表記)Boston

精選版 日本国語大辞典 「ボストン」の意味・読み・例文・類語

ボストン

ボストン

〘名〙 「ボストンバッグ」の略。
紅顔(1948)〈藤原審爾〉「ボストン一つ携げ〈略〉出かけて行った」

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デジタル大辞泉 「ボストン」の意味・読み・例文・類語

ボストン【Boston】[地名]

米国マサチューセッツ州の州都。大西洋に面する港湾都市。ボストン大学・マサチューセッツ大学・ボストン美術館など教育文化施設が多く、アメリカ独立革命の史跡に富む。人口、行政区61万(2008)。

ボストン【Boston】[書名]

シンクレア小説。1928年発表。冤罪の疑いがありながら、犯人とされた二人が処刑された強盗殺人事件「サッコ‐バンゼッティ事件」を題材としている。

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百科事典マイペディア 「ボストン」の意味・わかりやすい解説

ボストン

米国,マサチューセッツ州東岸の港湾都市。商工業・文化都市でもあり,同州の州都。州のみでなく,ニューイングランドの中心都市で,綿織物毛織物衣服,靴,電気器具,家具,印刷など消費財工業が盛ん。米国有数の良港で原料品を輸入,繊維製品,機械類などを輸出,また漁港は全米第1の規模をもつ。古い伝統をもつ商取引・文化の中心で,ボストン美術館,ボストン大学,ローガン国際空港があり,近郊のケンブリッジにハーバード大学(1636年創立),マサチューセッツ工科大学(MIT。1865年創立)がある。毎年4月開催のボストン・マラソンは有名。1630年ジョン・ウィンスロップ率いるピューリタンが創設。1773年のボストン茶会事件などにみられるようにアメリカ独立革命の中心地だった。61万7594人(2010)。
→関連項目マサチューセッツ[州]

ボストン

米国のテンポの遅いワルツ。1870年ごろ出現し1920年代にヨーロッパで普及。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボストン」の意味・わかりやすい解説

ボストン
Boston

イギリスイングランド東部,リンカーンシャー県南東部の都市。周辺を含めてボストン地区を構成する。県都リンカーンの南東約 45km,北海のウォッシュ湾に注ぐウィザム川河口から約 7km上流に位置する。7世紀中頃の修道院建設に始まり,13世紀にはハンザ同盟の港として羊毛とワインを扱い,ロンドンを上回る税を払っていた。16世紀,修道院と貿易ギルドが解体され,ウィザム川にシルトが堆積して港湾機能が低下するとともに衰退したが,18世紀中頃浚渫によって港湾が復活。今日ではフェン地方の豊かな農業地帯を背後に控えて,おもに農産物を積み出す。食品加工を中心とした工業も行なわれる。塔の高さ 83mの聖ボトルフ聖堂はアメリカ合衆国のボストン市民によって 1857年に修復された。地区面積 360km2。地区人口 5万5739(2001)。都市人口 3万5124(2001)。

ボストン
Boston

アメリカ合衆国,マサチューセッツ州の州都。歴史的にも文化や経済のうえでも,ニューイングランドの中心都市。マサチューセッツ湾にのぞみ,1620年代から清教徒が入植,湾岸沿いの植民地の中心地となった。アメリカ独立運動の拠点となり,1773年のボストン茶会事件で知られる。現在のボストンは,銀行,保険など金融業の中心であり,国内最大の羊毛市場である。毛織物,綿織物の大産地であり,エレクトロニクス,衣料,印刷などの工業も発達。付近のグロスターとともに漁港であり,造船業も盛んである。移民の流入が続き,生活が安定すると市域外に流出する傾向がある。ボストン大学 (1869創立) ,ボストン美術館があり,1881年に創設されたボストン交響楽団は世界的に有名である。チャールズ川対岸のケンブリッジとともに,古きアメリカの学問,文化の中心であり,独立運動に関する史跡や博物館も多く,観光地としても有名。人口 61万7594(2010)。

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世界大百科事典 第2版 「ボストン」の意味・わかりやすい解説

ボストン【Boston】

イギリス,イングランド東部,リンカンシャー南東部にある商業・港湾都市。地名は654年にこの地に修道院を建設したセント・ボトルフSt.Botolphにちなむ。古称ボトルフス・タウン。人口2万7000(1985)。ウォッシュ湾に流入するウィザム川の河口近くに位置し,周辺の肥沃な農業地帯の中心地として牛などの交易が盛んで,農業機械,農産加工などの工業や貝類の漁業もみられる。13世紀にはハンザ同盟の港町として羊毛,ワインの取引で繁栄し,イングランドではロンドンに次ぐ貿易港に発展,1545年に自治都市となった。

ボストン【Boston】

アメリカ合衆国北東部,マサチューセッツ州東部の州都で,ニューイングランド最大の都市。人口54万8000(1994),大都市域人口321万(1992)。大西洋の入海マサチューセッツ湾奥部に注ぐチャールズ川河口に,1630年ピューリタンによって建設される。天然の良港に恵まれ植民地時代から漁業と海運業が栄え,今日も合衆国有数の港湾都市。また商工業,文化,教育の中心として,アメリカ史上に有力な地位を占め,19世紀後半には〈世界の中心Hub of the Universe〉と呼ばれた。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ボストン」の解説

ボストン
Boston

アメリカ,マサチューセッツ州の中心都市。植民地時代に商港として発展,アメリカの独立前夜にはイギリスとの闘争の中心地の一つであった。19世紀になって商港としての重要性は相対的に低下した。

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世界大百科事典内のボストンの言及

【アメリカ合衆国】より

…ニューイングランドは歴史的・地理的に一体性の強い地方で,1614年この地方を探検したジョン・スミスによりニューイングランドと名づけられた。20年プリマスに渡来したピルグリム・ファーザーズが初めて入植に成功,30年にはジョン・ウィンスロップを総督とするピューリタンの一団が,ボストンを中心にマサチューセッツ湾植民地を建設した。これに次ぐ10年間に聖職者を含むピューリタンが多数渡来,発展の基礎をつくった。…

※「ボストン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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