物的流通活動において,荷役,輸送,保管の全体的なコスト削減のため,発地から着地まで途中で荷崩しをすることなく一定の方法で輸送し,保管するシステム。1960年代以降急速に世界的規模で広がった。物的流通システムは,輸送,保管,通信ネットワークなどが総合的なシステムとして機能する必要がある。このシステムをどのように確立するかによって物的流通コストは大きく変化する。輸送を能率的にするシステムと保管を機能的にするシステムとは同じではないので,物的流通活動の全領域にわたって効率化が追求されてきた。そのための一つのくふうがコンテナー輸送であり,各交通機関に応じたくふうがなされている。このようなくふうが行われると,それに対応した効率的な荷役,輸送,保管が進められ,全体としてのコスト削減が可能になるばかりでなく,荷役や輸送によって発生する荷傷みの減少により,輸送の安全性が向上したり,顧客との信頼関係が増したりする。ときにはユニット・ロード・システムに適合する製品開発が行われたりもする。
→協同一貫輸送
執筆者:岡田 清
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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